実際に被害にあった場合、どうやって保険金請求をしたらよいでしょう。
■地震保険はどんな被害で請求できる?
地震保険は火災保険で補償されていない、地震・噴火・津波が原因で起こった火災、損壊、埋没などの損害を補償されます。
例えば。。。
・地震で建物にヒビが入った。
・地震で倒れた家具が原因で火災が起きた。
・地震でパソコン、テレビ、冷蔵庫、食器棚などが倒れた。
・地震による津波で建物が流された。
・地震による地滑りで建物が損壊した。
・噴火による隕石で建物や家財が破損した。
・地震が原因の液状化で家が傾いた。
※地盤補償では、地震が原因の液状化は補償されません。
※発生から10日目以降からの損害は補償されません。
※建物のみ対象の保険は家財は補償されません。また、賃貸などで家財のみ対象の場合は建物は補償されません。
■地震保険の保険金請求の流れは?
①加入している保険会社に連絡をする。
・電話で連絡するのが早くて確実ですが、地震の直後は電話窓口は混雑しつながりにくくなっていると考えられます。WEBで受付をしている保険会社もありますので、契約している保険会社のホームページを確認しておきましょう。
②被害状況確認のための訪問日を調整する。
・保険会社へ連絡する事項
1)契約者名
2)保険証券番号
3)被害の日時場所
4)損害の状況・程度
5)他の保険契約の有無
6)連絡先
※申請は保険法により3年以内とされています。基本的には、申請に写真は不要ですが、片付けや修理を行う場合は、可能な限り被害箇所の詳細な写真・動画を多めに残しておきましょう。
1)損害をうけたところをアップで様々な角度から撮影
2)損害をうけたところの全体がわかるように全景を撮影
③保険会社の鑑定人が現地の被害状況を確認にくる。
④調査結果から支払保険金が計算される。
・連絡をすると、「損害保険登録鑑定人」というプロの調査員が訪問します。
鑑定人立ち合いで、一緒に被害状況の確認を行います。
⑤支払い内容の確認・了承をする。
・鑑定人が請求に必要な書類を持参してくれるため、内容に納得がいく場合は必要事項を記入し、そのまま提出することもできます。
⑥保険金が支払いされる。
・被害の状況や物件ごとに異なりますが、一般的には「請求完了日」から1カ月ほどで支払われます。
大きな災害になると、申請人数も多くなるため、訪問調査の日程が遅くなり、支払いも遅れる傾向にあります。
被災後落ち付いたら早めに保険会社へ連絡しましょう。
■準備しておくといいものは?
①印鑑と振込先の通帳
②平面図のコピー
③被害部分がわかるように、現地にチェック
■支払われる金額は?
①損害保険登録鑑定人の現地調査で、「損害の程度・割合」による4つの区分に分類され、補償金額が決まります。
②実際の損害金額とは異なり、また支払金額は「時価」となります。
時価とは、同等のものを新たに入手するのに必要な金額から、使用による消耗や劣化を引いて計算した金額です。
そのため、全損であっても時価が下がっていることにより、保険金の全額は受け取れないこともあります。
③建物・家財の損壊が軽微なものであっても、一部損壊の判定を受けられる可能性があります。
また家財の損害は「倒れたものの種類」で判定されるため、テレビ・本・食器・・・など積み重なり一部損壊の判定がでることもあります。
地震保険は他の保険と違い、支払われやすい保険です。被害にあったときは自分で判断せず、まずは保険会社に連絡して調査をうけてみてください。